2013年11月17~19日 今回の旅行は、熊本空港に入り電気自動車の日産「リーフ」を借りて雲仙と熊本を巡りました。電気自動車がどんなものか、これが今回の旅行での体験の一つです。
1日目は、空港から熊本市内を通り抜けて熊本港からフェリーに乗り雲仙温泉に向かいます。初日の走行距離は約50km。
2日目、雲仙ロープウェイで妙見山の景色を見、島原港からフェリーで熊本港に戻り熊本城を散策。その後この日の宿、植木温泉に向かいます。走行距離約90km。
3日目は、菊池渓谷を訪れ、その近くで昼食をとったあと熊本空港に帰りました。3日目も約90km走行。
熊本空港のニッサンレンタカーで電気自動車の「リーフ」を借りて、出発です。走り始めてびっくりしたのはスタートの軽さです。電動アシストの自転車に乗った時のように、ちょっと踏み込むと踏み込んだ倍の勢いで走り出します。加速もスムーズでとても走りやすい。ブレーキの感覚もガソリン車と変わらないなかで、回生電力が回収されているようです。
問題は走行可能距離の表示です。電池の電気残量を距離で表示しているらしいのだがほんとにこれだけしか走れないのだろうかと疑うような表示です。かなり慣れが必要なようです。
この旅では、空港出発時はヒーターをオフで156kmを表示していました。熊本港までは実走行距離より少し多く減る程度でしたが、島原港で約100kmあった走行可能距離が山を登るとみるみる減って雲仙温泉に着いた時には27kmの表示になっていました。観光協会に200Vの充電設備があるのですぐ充電に行きました。
夕方の1時間半の充電で65kmまで回復、翌朝さらに2時間の追加充電で104kmまで増えました。そして走行15分、仁田峠を登ってロープウェイ乗り場では60kmまで下がってしまいました。こんな調子であとどれくらい走れるのか解りにくく常に不安でした。
急速充電でも30分の時間が掛かるなど、旅行で使用するにはまだ無理があるようです。
空港着が11:55、レンタカーに乗ったら早速熊本ラーメンの有名店「黒亭」に向かいました。しかし日曜日とあって写真のような行列です、あきらめて近くの別のラーメン屋さん「黒竜紅」に入りました。豚骨スープが少ししつこかったかな。
昼食後、熊本港からオーシャンフェリーで島原港に向かいました。島原から山を登り始めた時も登りをまったく負担に感じさせない力強さに喜んでいたら、走行可能距離の急な減少が始まったんです。「雲仙温泉まで着けないのでは」とまでは思いませんでしたが、びっくりしました。
雲仙温泉での宿は、「九州ホテル」です。この宿は雲仙地獄のすぐ前にあり、部屋からの雲仙地獄の眺めがとってもいいんです。部屋に着いたら、(まず車を充電に持って行って)早速地獄の散策です。硫黄の臭いと前が見えないほどの湯けむりです。
そして宿の風呂は酸性の強い硫黄泉、地獄から引いたお湯です。
地獄脇の道路
お糸地獄
地獄からホテル方向の眺め
大叫喚地獄
噴煙と紅葉
部屋からは地獄全体が見える
部屋の風呂からも
部屋のベランダ
翌朝は、仁田峠から普賢岳を望み、ロープウェイで妙見岳に登ります。普賢岳山頂は雲の中で見えませんでしたが、妙見岳山上の妙見神社では「霧氷」が見れました。今季最初の霧氷だそうで、ラッキー。
こんな景色を期待していたが
でも、霧氷も素晴らしい。
霧の中のロープウェイ駅
島原港方向の眺め
山上の展望台
霧氷
霧氷が付いた木々
霧氷の参道
妙見神社
山を下って島原港まで来ると、走行可能距離は 135kmに増えていました。フェリーの時間まで少し間があるので島原の武家屋敷を散策しました。
武家屋敷の石垣と水路
武家屋敷 鳥田邸
島原名物「寒ざらし」上品な甘さ
普賢岳(帰りのフェリーから)
フェリーで熊本に戻り、熊本城に向かいました。途中お城の近くで「政木屋」と言う店で、昼食にそばを頂きました。色の黒い肥後そばは香り高くおいしかった。
無料のお城ガイドの説明を聞きながら城の中を見て回ったが、30分の案内では中心部しか回れず物足りない。このお城はとても広い。
頬当(ほほあて)御門
大天守閣・小天守閣
お城ガイドさん
闇り御門(本丸御殿の下)
おもてなし武将隊
石垣のうえのもみじ
小天守閣(大天守閣から)
クマモン(大天守閣から)
本丸御殿 天上絵
本丸御殿 壁画
宇土櫓
西大手櫓門
このあと、熊本日産㈱熊本支店で急速充電30分。幸いすぐに充電を始められたが、充電中は何もすることが無くただ待っているだけ、店の前を通る車や電車をぼんやりと眺めていました。
充電中にリーフのタクシーがやって来て、充電の順番待ちをはじめました。タクシーだと1日に何回位充電をするのだろうか、5時間も走ると電力が心もとなくなるだろう。営業範囲がある程度限定されるタクシーでも充電時間はネックだと思います。まだまだ旅行に使える車では無いと思いました。
さて、30分の充電が終わった時点で、充電量93%走行可能距離150kmと表示されていました。この日の宿までは25km、宿のそばに充電設備はありません。翌日の走行予定は65km、多少心配はありますが何とか足りそうだと思われます。
この日の宿は、植木温泉の熊本寄りにある「今宵の宿 悠然」、全8室すべてが離れになっている宿です。温泉は、昨日とは逆に強いアルカリ泉、肌がしっとりすべすべになります。しかし、少しぬるい。浴槽は露天だけなので温まるにはシャワーを掛けますが、このシャワーも温泉を加温したものでした。創作和食もとてもおいしい。大浴場があればさらに良いのだがなあ。
翌日宿を出発の時点では走行可能距離は102kmとなっていました。今日の行先は菊池渓谷です。緩やかですがずっと登りが続きます、駐車場に着いた時には35kmとなっていました。ここから空港までは40km以上あるのですが、後はおおむね下りなのでたぶん大丈夫でしょう。
菊池渓谷入場券
天気は今ひとつでした、
雨が来たり、日が射したり。
掛幕の滝
黎明の滝
黎明の滝
四十三万滝
抱き石の欅の根
広河原
広河原の橋
天狗滝
紅葉ケ瀬のカメラ列
紅葉ケ瀬から上流方向
散策の終わりに渓谷入口にある売店であまごの塩焼きを頂きました、炭火で骨まで柔らかく焼けたあまごは絶品でした。
森林浴の後は昼食です。菊池市街地の戻る途中にある「森の味処なかむら」に伺いました。地鶏料理の店で、自分で焼いて食べます、これが歯ごたえがあってコクもありとても旨い。ナメコだご汁ももちもちと旨い。新しいのにトイレの手水まで田舎っぽく作ってあって、面白い店でしたよ。
ここを出発する時点で、走行可能距離は55kmを示していて、空港への道は下り。途中道の駅で土産を買って、もう心配ないと思ってこの旅で初めて車のヒーターを入れました。空港は丘の上にあって最後の10km弱が登りになっていました。走行可能距離が急送に減少し、表示が15kmを切って、充電を促す警告表示が出てしまいました。そのまま空港までは行けましたが、最後まで気を抜かせない楽しい車でした。